皆さんこんにちは、たびブロガーのmiyaです。
本日は、東京都新宿区四谷にある「消防博物館」について紹介させていただきます。
展示されている消防車、消防ヘリコプターなどに乗れるため、小さい子供がいる家族が多い印象でした。
子供にもわかりやすいように、火災についてのアニメ映像があり、日頃の生活に役立てられそうです。
普段知ることのできない火災に関する詳しい説明が多く、子供だけでなく大人も楽しめる博物館でした。
火災は、身近に起こり得る出来事なので知識を身に付けておいて損はないと思います。
博物館の雰囲気が警察博物館に似ていました。
基本情報
住所 | 東京都新宿区四谷3丁目10 |
営業時間 | 9:30~17:00(最終入館16:30) 休館日:月曜 |
料金 | 無料 |
駐車場 | なし |
公式 HP | https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/ts/mus-qa.html |
アクセス | 東京メトロ丸ノ内線 「四谷三丁目」駅2番出口すぐ JR中央本線 「信濃町」駅・「四ツ谷」駅から徒歩各約12分 都営新宿線 「曙橋」駅から徒歩約7分 |
こちらは正面玄関ですが、本日は閉鎖されていたため、隣の四谷消防署入口から入館しました。
1F エントランス
1F正面には、ヘリコプターが展示されていました。
昭和57年まで現役で活躍していたようです。
B1F 昔の消防自動車展示
大正から平成までに活躍した消防自動車が展示されていました。
また、ミュージアムショップがあり、消防博物館の記念品が売られています。
トヨタ救急自動車
旧来のボンネット型からストレッチャーの積載等の装備の充実のため開発されました。
高規格救急車が導入される平成3年まで標準的な救急車として活躍していました。
救急救命士制度の導入により、今まで以上に高度な救命処置等ができるように、様々な救急資器材が積載された車両です。
心肺停止などの重篤な傷病者に医療行為を行うため、従来の救急車よりも揺れが軽減されており、人が立って乗れるほど天井が高くなっています。
マキシム消防ポンプ自動車
遠隔操作式消火装置(ジェットファイター)
おもちゃみたいな車ですね。
恥ずかしながら存在すら知りませんでした。
電話線等のケーブルトンネルや地下街の火災現場で、遠隔操作により消火活動を行います。
3F 現代の消防
火災が発生した際の流れが模型とアニメ映像で紹介されています。
消防車の運転席に乗車する体験もできます。
このフロアが最もにぎわっており、多くの子供連れの家族がいました。
消火活動に関する道具
消化ホースのノズルの種類の多さには驚きました。
消防車は、火災の出場指令があってから約30秒で消防署を出ます。
そのため、消防隊員は防火衣、空気呼吸器など必要なものを短い時間で身につけなければなりません。
迅速な行動が重要になります。
火災現場では、各隊ごと組織的に活動し、指揮者の指示のもとお互いに協力し、被害を最小限にとどめなければなりません。
消防員は、訓練、実際の火災関係なく常にテキパキ動いていてカッコいいです。
消防隊は煙の色の違いから現場状況を判断します。
黒…火災初期
白…消火活動が進んでいる
黄色…高温の可燃性ガスが含まれ、急激な延焼を伴うフラッシュオーバー等の危険あり
煙の色からも情報が得られるのですね。
円グラフを用いての説明がありました。
毎日勤務…8:30~17:15
交代勤務…8:30~翌日8:40 3つの部で構成されている
点検、確認…すべての資器材の動作確認、車庫を閉める前に車両点検など
訓練、トレーニング…はしごやロープの昇り降り、仲間とともに腕立て伏せなど
事務処理…出場報告書、管轄地域の地図作りなど
仮眠をとる際は、いつでも出勤できるように執務服を着たままです。
日々このような取り組みをされているので、非常事態が発生しても最適な対応をとることができ、我々一般市民の安全が確保されているのだと実感しました。
今まで知らなかったことなので消防隊員のありがたさを感じました。
模型とアニメ映像で火災発生、通報、消火活動などの流れを子供にもわかりやすく説明されていました。
同じフロアにアニメシアターという場所があり、そちらでも火災に関するアニメが放映されていました。
アニメだと子供が興味を持ちやすく、良い勉強になりますね。
消火設備等がきちんと備えられていることと防火管理業務がしっかりと行われていることが重要になってきます。
消火設備 | 消火器、屋内消火栓、スプリンクラー、火災報知器、避難はしご、非常ベル |
防火管理 | 消防計画の作成、消火や通報及び避難訓練の実施、消火設備用の点検や整備など |
安心安全な建物の目印です。
優マークが表示されている建物は、他の建物に比べて、火災の被害が小さいという実績があります。
皆さんに関係している建物に、優マークがついているか調べてみるのも面白いかもしれませんね。
ポンプ車の乗車体験
実際に運転席に乗ることができます。
車体の後ろ半分は壁に描かれた絵です。
4F 消防の変遷、大震災について
消防用蒸気ポンプ
当時は馬で引いていたようです。
消防用蒸気ポンプがイギリスで普及したのは、1860年代のことです。
日本は、1870年(明治3年)に最初の蒸気ポンプを購入しています。
石炭で火を起こしてから放水に必要な蒸気圧力が得られるまで、約20分を要しました。
明治時代は、江戸時代の頃から続いた破壊消火が現在のような注水消火に移り変わる時代です。
大震災に学ぶ
関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災の特徴、被害状況などがまとめられていました。
今回は火災についてピックアップしてみました。
関東大震災 | 阪神淡路大震災 | 東日本大震災 | |
火災 | 全焼 212,353 | 全焼 7,036 | 330件 |
死者 | 約105,000人 約9割が焼死 |
6,434人 約8割が窒息・圧死 |
18,958人 約8割が津波による水死 |
関東大震災では延焼火災によって広大な面積が焼き尽くされました。
原因は下記のようなことが挙げられます。
- 強風が吹いていた
- 木造密集地域が多い
- 地震の発生がお昼時だったため、多くの家が火を使っていた
他にも、避難する際に家財道具を持ってきた人が多い地域では、被害が大きかったようです。
避難先ですし詰め状態となり、その家財道具に火がついて、あたり一面が炎に包まれました。
現代でも言えることですが、避難する際に持ち出すものは最小限とし、あらかじめ準備しておく必要があります。
5F 江戸時代の消防
江戸時代の消火方法は、破壊消火です。
組頭などが風向き、火の勢い、家並みの構成などの状況を判断し、取り壊す家を指示して延焼を食い止めていました。
自分の家が破壊対象になったら嫌だと思ってしまいました。
火事の被害を最小限におさえるには、早期発見が大切なので火の見やぐらが活躍しました。
火事を見つけたら、いち早く、板木や太鼓を打って知らせました。
ろうそくなどの火を常に使用する寺や神社を、街の外周へ移すことで、火元となり易い建物を街から遠ざける工夫もしていました。
車長持(家財道具入れ)
保険制度がなかった江戸時代は、火事になると大切なものは長持ちに入れて運び出し、自分で守るしかありませんでした。
しかし、1683年以降禁止されました。
”家財道具、持ち出すべからず”という御触書があります。
火事の際、家財道具を積んで逃げる行為は、往来の妨げになり、危険なためです。
違反すれば荷物を没収したうえ、本人だけでなく家主や隣近所の者まで罰していたようです。
なかなか厳しいですね。
先ほども述べましたが、実際に関東大震災では家財道具の持ち込みにより、被害が拡大しています。
消防ヘリコプター
5Fは屋外に出ることができ、展示されている消防ヘリコプターの運転席に乗ることができます。
子供連れの家族が多く、長蛇の列ができていました。
10F 防災ラウンジ
防災博物館の最上階に休憩スペースがあり、ゆったりできます。
窓の外の景色も眺められます。
6Fにある企画展示室は、開催準備中となっており、入ることができませんでした。
消防博物館の見学時間は1時間30分ほどでした。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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