皆さんこんにちは、たびブロガーのmiyaです。
本日は、埼玉県比企郡吉見町にある「吉見百穴(よしみひゃくあな)」について紹介させていただきます。
岩山に空いている無数の穴をご覧になれ、本記事ではこの穴が何なのかという謎に迫ります。
穴の大きさや中の様子が穴によって異なり、実際に違いを確かめることができます。
一部の穴では、ヒカリゴケを見ることができます。
平野部でヒカリゴケが見られるのは、大変珍しいようです。
基本情報
住所 | 埼玉県比企郡吉見町北吉見327 |
営業時間 | 8:30~17:00 |
料金 | 大人:300円 小人(小学生):200円 |
駐車場 | あり |
公式 HP | 吉見町役場HP |
江戸時代中頃には「百穴」の名が文献に見られており、不思議な穴として興味を持たれていました。
明治時代には、この穴は何なのかについて様々な意見が発表されました。
明治20年、坪井正五郎氏によって横穴の大発掘が行われ、人骨、玉類、金属器、土器類が出土しました。
この横穴は、土蜘蛛人(コロボックル人)の住居として作られたもので、後に墓穴として利用されたものであると坪井氏は発表しました。
しかし、大正時代になると考古学の発達により各地で横穴の発見、発掘がなされました。
出土品や横穴の構造からこの横穴は、古墳時代の後期に死者を埋葬する墓穴として作られたものであることが明らかになりました。
よって「住居説」は覆されることになり、大正12年には、吉見百穴は我が国の代表的な横穴群として国の史跡に指定されました。
アクセス
電車
東武東上線「東松山駅」から徒歩約25分
車
関越自動車道「東松山IC」から約15分
駐車場
無料専用駐車場があります。
開門時間は8:30~16:30です。
かなり広いです。
休日の朝9:00の様子です。
吉見百穴
受付で入場料を支払います。
大人300円ですね。
入場すると、吉見町のキャラクターである「よしみん」がお出迎えしてくれます。
顔出しパネルとなっていますね。
いちごの頭の部分の■は吉見百穴にある穴を表現しています。
胸に書かれている「2537」は日本一である荒川の川幅を示しています。
休憩どころもあり、うどんやそばが食べられます。
ちょうどあじさいの時期に訪問したので、綺麗なあじさいが咲いていました。
では、メインである岩山に空く穴を見ていきましょう!
岩山には無数の穴が開いていますね。
このような光景は初めて見ました!
斜面に並ぶ穴は、西側(左)から東側(右)へと次第にその並び方が整っています。
特に東側にある穴ほど平行線上に配置され、穴の掘り方の技術や考え方が進んでいた証拠と考えられています。
穴の大きさにも違いが見られ、葬られた人の身分や富と関係があるのかもしれません。
複数の穴があり、不思議な感じです。
穴の中は広くないです。
穴に落ち葉がたまっていますね。
岩山の間には階段があり、上に登ることができます。
見下ろすとなかなかの高さです。
所々立入禁止になっています。
立入禁止エリア内に解説板があるので、元々は立ち入ることができたのでしょう。
横穴の入口には傾斜があります。
これは、排水のための工夫だと考えられています。
穴によっては、中が広めで棺のような空間があります。
きっと身分が高い人が葬られていたのでしょう。
上の方まで行くと展望スペースがありました。
ベンチがあるので休憩できますね。
東松山駅方面の景色をご覧ください!
なかなかの眺めです!
展望スペースから上は、山道となっています。
野生生物が出没する可能性があるので注意してください。
遭遇したら、落ち着いて静かにその場を離れましょう。
さらに登ると無人の野菜直売所がありますね。
意外すぎました。
では、岩山を下ります。
ヒカリゴケ
天然記念物であるヒカリゴケが見られる場所がありました。
金網にはカギがかけられ、小さな覗き穴がついています。
厳重に管理されていますね。
わずかに黄緑色に光っていて綺麗です!
他の草とは明らかに色が違います。
ヒカリゴケは原始的なコケ植物で、日本では北海道と中部地方以北の標高1700m以上の洞窟や岩陰などの暗くてジメジメした場所に生育しています。
吉見百穴は標高が高いわけではないので、平野部で見られるのは極めて貴重です。
レンズ状の細胞が、外から入ってくるわずかな光を反射して黄緑色に淡く輝いているように見えます。
ヒカリゴケ自らが光るわけではないため、観察時は太陽の光を遮らないようにしてください。
ヒカリゴケの見頃
正確には決まっていませんが、6月~9月頃だと考えられています。
乾燥した時期よりも湿度の高い時期の方が綺麗に見ることができます。
吉見百穴に関するコメントを見ていたら、ヒカリゴケが見られないという方がいました。
そのような方は下記の2点を重視してみてください。
・見頃時期の訪問
・太陽の光を遮らない
ヒカリゴケは2022年現在でも見られます。
地下軍需工場跡地
太平洋戦争末期(1944年~1945年)、戦局の悪化に伴い、吉見百穴の丘陵斜面に地下軍需工場がつくられました。
縦と横の地下壕がそれぞれ交差し、碁盤の目のようになっているのが特徴です。
ここでは、空襲を避けながら航空機のエンジン部品を製造していました。
地下軍需工場ができたことで十数基の横穴墓が壊され、現在確認できる横穴墓の数は219基となっています。
吉見百穴には、洞窟のような穴が掘られた箇所(軍需工場跡地)が3箇所ほど見られました。
洞窟入口に来ただけで冷気が感じられ、とても涼しいです。
3箇所ある洞窟はどれも厳重に管理されており、中に入ることはできません。
崩落の恐れがあるようですね。
それなら仕方ないです。
しかし、資料展示館で地下軍需工場跡地内の映像を誰でも自由にご覧になれます。
洞窟は、ダイナマイトで掘削したようです。
掘削工事には、3000人ほどの朝鮮人労働者が従事していました。
吉見町埋蔵文化財センター
縄文時代の土器や土偶などが展示されています。
この施設では、勾玉づくりを体験できます。
現在は予約制です。
①10:30~
②13:00~
③14:50~
所要時間:60~90分程度
料金:350円
資料展示館
展示館内では吉見百穴に関する資料を見ることができ、フリーWi-Fiの使用も可能です。
写真の奥にあるモニターには、地下軍需工場跡地内の映像が流れています。
吉見百穴の所要時間は40分ほどでした。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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