皆さんこんにちは、たびブロガーのmiyaです。
本日は、東京都立川市にある「国立極地研究所 南極・北極科学館」について紹介させていただきます。
やや難しめの内容が多い博物館なので子供は多くなく、大人の方が多い印象でした。
ただ、オーロラの映像が見られるオーロラシアターは子供にも見せたいですね。
南極や北極などの情報は、普段の生活では知ることができないと思っているので訪れる価値ありです。
新しい学びが多く、魅力的な場所でした!
基本情報
住所 | 東京都立川市緑町10-3 |
営業時間 | 10:00~17:00(最終入館:16:30) 休館日:日曜・月曜・祝日 |
料金 | 無料 |
駐車場 | なし |
公式 HP | https://www.nipr.ac.jp/science-museum/ |
アクセス
電車
多摩モノレール「高松駅」から徒歩約10分
JR「立川駅」から徒歩約25分
バス
立川バス「立川駅北口」から乗車し、「立川学術プラザ」下車後、徒歩1分
乗車時間5分、運賃200円
詳しくはこちら 引用元:国立極地研究所 南極・北極科学館HP
レンタサイクル
今回は、「花小金井駅北第一有料自転車駐車場」でレンタサイクルを利用しました。
花小金井駅北第一有料自転車駐車場から自転車で約50分です。
国立極地研究所 南極・北極科学館
横に長い建物ですね。
1階建てでしょうか?
では、入館しますか!
館内は、基本的に写真撮影可です。
しかし、オーロラシアターのみ撮影不可です。
ちなみに、極地の寒さを体験できる部屋はありません。
案内図
敷地内には、研究施設が多いです。
入口の床には、南極と北極の地図があります。
さすがに外国の地理に関しては、見ても全くイメージがわきません。
館内は広々としており、どこから見てもよさそうです。
南極の氷
実際に南極から持ち帰った氷が展示されています。
氷の中には気泡が見えました。
溶けるとパチパチ音がするのでしょうか?
氷床深層掘削ドリル
実際に南極のドームふじ基地に使用したものが展示されていました。
長さは12.2mもあるため先端部分のみ撮影しました。
ドームふじ基地の地点では氷の厚さが3000mもあり、このドリルで3000mの厚さの氷を掘り進んで、基盤岩まで達しました。
南極氷床は、そこに降り積もった雪が堆積して作られるため、深いところの氷ほど古い降雪だと判断できます。
底の部分は約70万年前の氷と推定され、氷を分析することで当時の大気に含まれていた二酸化炭素などの様々な物質が検知され、大気の状態の歴史がわかります。
氷の固さに合わせてカッターの刃を交換していたようです。
ドームふじ基地付近の氷は想像以上に固く、すぐにカッターの刃が傷んでしまいます。
約30m掘るたびに刃を取り換える必要がありました。
ドームふじ基地の平均気温は‐54℃⁉で、氷の温度は‐58℃~-2℃です。
岩盤に近づくほど氷の温度は上がっていきます。
これは、地熱によって岩盤から氷に熱が伝わるためです。
一つ一つの作業が過酷な環境のもとで行われていたと思うと、すごさが伝わってきます。
海氷は条件によって見た目が違い、とても神秘的です!
寒冷な地域の海面を広く覆っている氷は、成長や融解の過程で風や海流、波の影響を受けて様々な形を見せてくれます。
極地探検家の心得
南極探検をした白瀬矗(しらせのぶ)さんについての情報もあり、極地探検家の心得として5つの戒めを教わったそうです。
- 酒を飲まない
- たばこを吸わない
- 茶を飲まない
- 湯を飲まない
- 寒中でも火にあたらない
皆さんは守れるでしょうか?
白瀬さんは生涯この教えを守ったそうです。
本気で極地探検を目指す人は、成し遂げたいという強い意志を持っているのだと思いました!
館内には白瀬さんの素晴らしい実績が書かれており興味深かったので、気になる方は調べてみてください。
南極観測隊
1910年に南極点を目指した白瀬隊から46年後の1956年11月8日に第1次南極観測隊は宗谷(船)で南極に向かいました。
1957年1月29日、オングル島に上陸し付近一帯を「昭和基地」と命名しました。
その後、幾度にもわたり南極観測が行われています。
2020年の時点で第62次南極観測隊が編成されています。
何を観測するの?
オーロラ観測、隕石調査、大気観測(オゾンホール)などが行われています。
南極観測をして地球環境を知ることで地球の未来を守ろうとしています。
世界中が南極の研究に取り組んでおり、日本は宇宙科学の分野で世界トップクラスの実績を残しています。
犬橇(いぬぞり)
第1次南極観測隊が使用したものです。
犬橇は、1・3・4・5次隊まで使用されたが、それ以降は雪上車の時代になりました。
現在は、環境保護に関する南極条約議定書で犬の持ち込みは禁止されているため、すべての基地で犬橇は使用されていません。
雪上車
第9次日本南極観測隊のために開発され、1967年(昭和42年)に製造されました。
気温-60℃、標高4000mの氷原走行6000kmに耐え、観測機、通信機、航法機器を搭載しています。
4人で5か月間生活に耐える居住性能も持ち合わせています。
中に入ることはできませんが、見ることはできます。
燃料はドラム缶から給油します。
この雪上車の燃費は、250m/1リットルです。
そのため、たくさんの燃料を積んだそりを引いて走ります。
隊員の服装
第1次南極観測隊の服装はこちらです。
とてももふもふで暖かそうです。
越冬隊員が使用した防寒服も展示されています。
動きやすそうになっていますね。
越冬隊員とは、南極観測隊のうち1年間南極で観測を続ける隊のことです。
観測隊員全員が越冬するわけではなく、越冬しないメンバーは「夏隊」と呼ばれています。
隊員の部屋
急に綺麗な部屋が現れました!
昭和基地で1年間を過ごす越冬隊員は、2棟ある居住棟の個室で生活できます。
部屋の広さは4.3畳で、温水床暖房付きのため快適です。
居住棟にはロッカー室、水洗トイレも設置されています。
LANも配線されており、インターネットやEメールのやり取りもできます。
この個室は3代目です。
もう普通の暮らしができますね!
第1次隊~第8次隊までは、部屋が食堂や観測室の隅につくられ、広さはたった1.9畳でした。
第9次隊~第13次隊は、初めて職場と住居がわけられ、個室の広さは3畳でした。
以前と比べてどんどん快適になっていますね!
オーロラ
オーロラシアターと呼ばれる直径4mの全天ドームスクリーンに、オーロラ映像を臨場感のあるムービーとして見ることができます。
オーロラシアターは2017年1月にリニューアルしたようです。
南極に行くとホントにこんな素晴らしいオーロラが見えるのかと思えるほど幻想的でした。
写真撮影禁止なので、皆さんにお見せ出来ないのが残念です。
オーロラは、電気を帯びた粒子が地球の磁力線にそって降り込み、大気と衝突して光らせる幻想的な宇宙現象です。
説明を見ても原理がイメージしにくく、とにかく美しいってことはわかりました!
館内では、昭和基地のライブ映像も見られます。
日本と昭和基地の時差は6時間です。(昭和基地の方が遅い)
南極の冬(日本の夏)の時期は、太陽のでない極夜のため、画面は明るくなりません。
訪問時は夏でしたので、画面が真っ暗でした。
隕石(いんせき)
様々な隕石が展示されていました!
大きいものもあります。
南極は隕石の宝箱?
日本の観測隊が採集した隕石は1万6800個で、この中には月から飛来したもの、火星が起源のものなどがあります。
地球には1年に1万トンの物質が落下していると考えられ、人に見つかることなく海や陸地に落ちています。
南極で隕石が見つかりやすい理由としてその地形が関係しています。
内陸から沿岸に向かって流れる氷床が山脈にぶつかると、そこでせき止められて強い日差しと風により氷が溶けていきます。
よって、氷の中に保存されている隕石がでてきます。
これを隕石集積機構と呼びます。
南極の生物
ウェッデルアザラシ
成獣では2.6m、体重400~450kgに達します。
魚やタコなどを食べ、地球上で最も南にいる哺乳類です。
ペンギン
右からコウテイペンギン、アデリーペンギン、アデリーペンギンのヒナと続きます。
データロガーという機器をアザラシやペンギンなどの海洋動物に取り付けると、その動物の行動や環境を観察できます。
実際にデータロガーを取り付けたペンギンの行動が映像で確認できました。
ペンギン目線で見られるのがとても新鮮でした。
北極の生物
北極は南極に比べ、はるかに多くの種類の動植物がいます。
南極は広い南極海によって周りと隔離されているので、新たな動植物の移入が難しいです。
しかし、北極は周りの地域とつながっているので移入しやすく、南極に比べ暖かいため動植物にとって過ごしやすくなっています。
北極のアザラシや海鳥は、南極の動物と比べると警戒心が格段に強く、人が近づくとすぐに逃げてしまいます。
その理由として、南極にはいない天敵が北極にはいるからです。
アザラシを食べるホッキョクグマや海鳥の巣を狙うホッキョクギツネがその代表例です。
ホッキョクギツネが展示されていました。
真っ白で可愛らしいです!
ホッキョクグマ
デカッ!!
ファイティングポーズをとっていますね。
地上最大の肉食動物であるホッキョクグマの体長は200~250cmあり、主食はアザラシ類です。
体重は、オスの大きい個体となると600kgほどあります。
陸上生物ですが、主な生活場所は海氷上です。
海氷の減少に伴い、生息数が減少しており、絶滅が危惧されています。
コケ
コケが生えるイメージがありませんが、南極と北極のどちらにも見られます。
水の豊富な砂地や岩場、そして池の中にも生育します。
北極と南極の違い
北極
- 中心部は大陸に囲まれた海
- 定住者あり
- 年平均気温 -3.5℃
- 夏は一日中明るく(白夜)、冬は一日中暗い(極夜)
南極
- 海に囲まれた大陸
- 定住者なし
- 年平均気温 -49.4℃
- 夏は一日中明るく(白夜)、冬は一日中暗い(極夜)
季節は北極と逆
北極と南極どちらが寒い?
答えは南極!
北極はほぼ海なのに対し、南極は陸地です。
海よりも陸の方が寒く、標高も南極の方が高いためです。
館内にはお土産コーナーや南極ガチャという珍しいものもありました。
アニメ「よりもい」の聖地
2018年放送の「宇宙よりも遠い場所(よりもい)」というアニメの第3話で国立極地研究所 南極・北極科学館が登場します。
館内の様子がかなり正確に再現されていました。
宇宙よりも遠い場所というアニメは、女子高生が南極に行くという物語です。
テンポが良くて13話できれいに完結しており、感動できる作品なので興味のある方はぜひご覧ください。
見学所要時間は約1時間20分でした。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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