皆さんこんにちは、たびブロガーのmiyaです。
本日は、群馬県吾妻環境体験アミューズメント郡草津町にある「環境体験アミューズメント」について紹介させていただきます。
草津温泉の近くにあり、温泉のpHを調整する施設です。
草津温泉はpH酸性であるため、何も処理をせずにそのまま川に流すと橋脚の劣化や護岸の劣化を招きます。
また、農作物にも悪影響が出てしまいます。
そのような性質の草津温泉に喜んで入っていたなんて驚きですね。
環境体験アミューズメントではどのような対策をとっているのか、草津温泉の水がその後どうなるのかを学べる施設となっています。
草津温泉のpHが酸性ということを利用して、百年石の制作を体験することもできます。
基本情報
住所 | 群馬県吾妻郡草津町草津604−1 品木ダム水質管理所 草津中和工場内 |
営業時間 | 9:30~16:00 |
料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
HP | 品木ダム水質管理所HP |
アクセス
草津温泉湯畑から徒歩約10分です。
駐車場
環境体験アミューズメントの北側にあります。
品木ダム水質管理所の前です。
駐車場は広めです。
環境体験アミューズメントの建物の前にも駐車場がありますが、そこは大滝乃湯利用者の専用駐車場なので注意してください。
案内図
小屋がいくつもあり、見どころ満載ですね。
百年石制作小屋
こちらで百年石制作の体験が無料でできます。
実施期間は、毎週金土日及び祝日の9:30~15:50までです。(受付は15:00まで)
事前予約や空き状況の確認はできません。
百年石とは?
石灰石にペンキで絵や文字を描き、立体的なクラフトに仕上げたものです。
石灰石は、酸性の強い温泉水に浸すと中和反応により溶けます。
この原理を利用しています。
ペンキを塗ったところは溶けず、塗っていないところだけ溶けるため立体的になるということですね。
酸性の温泉にしばらくつけておく必要があるため、完成まで2週間ほどかかります。
完成後、郵送してもらうことが可能です。
実際の作品が置いてありました。
とてもカッコいいです。
百年石の名前の由来とは?
西暦2000年に町制施行百年を迎えたのを記念して、また百年経っても作品が残ってほしいという希望を込めて「百年石」と命名しました。
環境体験アミューズメントには、小さめですが学習コーナーもあります。
御触れの小屋
観光案内所って感じです。
草津温泉は、観光経済新聞社主催のにっぽんの温泉100選で14年連続第1位だそうです。
すごいですね!
こちらで品木ダムのダムカードがもらえます。
ダムカード
6枚もあります!
なんと!英語版のダムカードもあります。
右2枚はダムかるたですね。
ゲットしました!
品木ダムの情報はこちら
「湯川のpHを測ってみましょう」ということでpH試験紙が置いてあります。
学生の頃に使った気がします。
懐かしいです。
液体が酸性、中性、アルカリ性のどれに当てはまるのかを知ることができます。
実際に近くを流れる湯川のpHを測ったので、詳しくは後述します。
湯水の謎小屋
草津温泉の水質を化学的な面から説明されていました。
百年石に関する展示もあります。
湯川には、かつて生き物が生息できなかった?
草津の湯はpH2.05であり、1円玉を1週間で溶かしてしまう強酸性です。
その湯が流れる湯川には、生き物が棲むことができませんでした。
しかし、中和工場のおかげで生き物が生息できるようになりました。
酸性河川は生き物以外にも影響を及ぼします。
- コンクリートや釘を溶かすため、橋脚の劣化や護岸の劣化を招く
- 農作物や飲料に適さない
昭和39年から酸害を解消するために世界で初めて、酸性河川の中和事業を開始しました。
湯川によるコンクリートの浸食状況
右のコンクリートほど浸食が進んでいます。
一番左が実験1日目です。
対して、一番右が実験60日後です。
明らかに様子が違いますね。
私たちが利用する草津温泉は、コンクリートをこんなにもしてしまうのですね。
これには驚きました!
湯川の水が酸性なのでアルカリ性のものを混ぜて中性にすれば、生き物が棲めるようになります。
※魚が棲めるのはpH6.5~pH8.5の間です。
酸性とアルカリ性を混ぜると中性になりますが、同時に「塩(えん)」という沈殿物が生じてしまいます。
学生の頃、理科の授業で習いましたね。
中和によって生じる中和生成物(塩)は、湯川が流れつく場所である品木ダムにためられます。
歴史の謂れ小屋
草津温泉の歴史について紹介されています。
温泉地の絵図が飾ってあったり、独自の集団入浴法である時間湯についてなどが書かれています。
湯もみの板が展示してありました。
自然の巡り小屋
草津周辺に棲む生き物や植物についての写真が飾ってあります。
草津中和工場
こちらの工場で中和が行われています。
河川水が工場内の配管を流れており、そこに石灰石粉を混ぜています。
草津工場で使われている石灰石粉は1日約50トンです。
酸性河川の中和は、24時間休むことなく継続されています。
入口から中の様子を少しだけ見学することができました。
下を通っている配管に酸性の河川水が流れています。
そして、こちらのタンクに石灰石粉が入っています。
石灰石粉とは、百年石に使われている石灰石を粉にしたものです。
タンクに入っている石灰石粉を河川水に落とすことで中和が行われています。
酸性河川水と石灰石粉が混ざって白濁した液体が、ミルク管を通っています。
その後、湯川に流されています。
手前は中和されていないので透明ですが、中和工場から出た白濁液が混ざると川も白濁します。
湯川の水は、品木ダムまで流れます。
pHを測ってみた!
pH実験場には、pHを測定するための道具が用意されています。
※pH試験紙は御触れの小屋でもらえます。
中和工場からの白濁液
先ほど御触れの小屋でもらったpH試験紙を使います。
pH測定方法は、川のそばにあった紙に書かれています。
実際に測ってみると、湯川のpHは2でした。
そこに中和工場から流れてきた白濁液を混ぜるとpHが6になりました。
本当に中和されていることが確認できます。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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